えいせいちゃせい


突然ですが、手もみ茶を飲んだことはありますか?


お茶は機械による製茶が一般的です。

茶畑から葉を摘み、蒸気で蒸した後に冷やし、揉んで、揉んで水分を飛ばして整えて、最後に乾燥させ針のような細長い茶葉に仕上げていきます。

アバウトですが、いくつもの工程を経て、煎茶はこんな風にできていきます。


お茶を揉む機械はいくつか種類があり、順番も決まっています。

その各工程のもとは、手揉みの技術です。

手の動きをそのまま機械化したとか。


現在、手もみ技術を後世に残すために手揉み茶振興会、保存会なるグループが主な茶産地に在ります。


前置きが長くなりましたが…

毎年、手揉み日本茶品評会が行われており、昨年8度目の日本一に輝いた日本茶最高位の手揉み技術者「永世茶聖(えいせいちゃせい)」が狭山茶の産地にいらっしゃいます。


埼玉県入間市にある 大西園製茶工場 14代目中島毅(つよし)さんです。


先日お店に伺い購入した、中島さんの純手揉み茶「茶心」を淹れてみました。

一回分の袋で販売しているので、なるべく小ぶりな急須(宝瓶でも良い)を使ってしっかり湯冷ましをして味わいました。

最後は急須のなかで一枚の葉に戻るような見事な逸品。芸術品とも思います。

見た目にも美しく、お味も目を見開くうま味…優雅なひとときです。


Photo by TAKESHI SAKA